6. 自分で頑張るって決めたから……

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 「なに怒ってるの?」  突然横から声を掛けられて、ビックリした拍子に持っていたスポンジがポロンと手から滑り落ちた。  「しゅ、修平さんっ!な、なんでもないからっ!」  さっきまでダイニングテーブルの椅子に座っていた彼が、いつの間にか隣に来ていたことに動揺する。  まさか、脳内であなたを詰ってました、とは言えない。  焦る私の様子を見た彼は、クスッと笑って  「杏奈の百面相はとっても可愛いね」  と言いながらも、まだ可笑しそうに肩を上下に揺すって笑っている。    「かっ…、からかわないでくださいっ!」  朱くなる顔が恥ずかしくて、隠したいのに泡のついた手では押さえられない。    またすぐそうやって、私をからかうんだから…!  なんだか悔しくなって、赤い顔を彼と反対側にプイっと逸らした。  すると彼は楽しそうに「ごめんね」と言って私の頭をポンポンと叩いてから、リビングの方に去って行った。
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