7. 二人と一匹暮らし、始めました。

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 「しゅ、修平さん!」  「おはよう、杏奈。ずいぶん早起きしたんだね。―――おにぎり、すごく美味しそうだ」  ニコニコと嬉しそうに言う彼は、早朝なのに眠たそうでもなく爽やかだ。  「お、おはよう……修平さん。おにぎりはお昼用に作ったの。お味噌汁も多めに作っておいたから、良かったら食べてね」  「ありがとう、助かるよ」  彼の手が私の頭を数回撫でる。  ドキン、と心臓が跳ねて顔が熱くなるのを感じた。  「わっ、私のお昼ごはんの分のついでだから。おかずとか全然無くて申し訳ないくらいだけどっ」  朝から赤くなってしまった顔を見られたくなくて、彼に背を向けてコンロの方に行く。  「用意して貰えただけで十分。すごく嬉しい」  「なら、良かった…」  ドキドキとうるさい心臓の音をなんとか宥めようと、無駄に味噌汁をお玉でくるくるとかき混ぜた。    ―――ん?私、何か忘れているような……。  そう思った時。  「杏奈、何か焦げ臭いよ…」    修平さんの問いかけに「あ~~っ!!」と叫んだ。慌ててグリルを開けると、微妙に焦げた塩鮭が。  「やだぁ~忘れてたぁ~~!!」  初っ端から失敗して嘆く私に「クスっ」と笑った修平さんが、  「大丈夫。食べれるよ」  そう言って後ろから私の頭をポンポンと軽く叩くから、また私の心臓は忙しく動き始めた。  
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