7. 二人と一匹暮らし、始めました。

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 「今日は和食スペシャルだね」  ダイニングテーブルの上に並んだ料理を見た修平さんが弾んだ声を出す。  「今日はハウスキーパーの佐倉さんがいらっしゃって、色々と作り置きをしてくださったから」  「佐倉さんとはどうだった?」  「そのことなんだけど……」  ひとまず「いただきます」をしてから、佐倉さんから家事を教わったことを話した。  彼女の後をついて歩いて掃除の仕方やお料理の仕方を習ったこと。そしてその後二人でコーヒーを飲みながら話をしたこと。  修平さんは私の話を遮ることなく、食事を進めながら最後まで聞いてくれた。  「佐倉さんは最初は『お客様』だからって、私の手伝いを断ろうとされてたんだけど、私が『どうしても』って食い下がったから仕方なく了承してくださったんだ。本当は修平さんに許可を貰わないとダメだったのかもしれないんだけど…私が無理を言ったの。だから佐倉さんを責めないで」  「そうか。佐倉さんが了承したことなら俺は構わないよ」  「良かった」  ホッと息をついた。  佐倉さんに料金を支払っている修平さんからの許可を貰わなければ本当はいけないんだろうな、と思っていたから彼からのオッケーが出てひと安心だ。    「今日は苦手な和食の事を色々と教えていただいたんだ。次にまた会えることがあったら、また教えて頂けるって」  佐倉さんの真面目そうな顔を思い出して嬉しくなった。彼女はあまりニコニコと愛想を振りまくタイプではないみたいだけど、褒める時はしっかりと褒めてくれるので、その度にやる気が湧いてくる。
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