2人が本棚に入れています
本棚に追加
次に目が覚めた時、俺はベットの上で寝ていた。
側には、老年の優しそうな女性が腰掛け、俺を見つめている。
「やっと目をさましたんだね。安心をし。
ここは私の家だよ。」
女性は優しく俺に語りかけた。
「あんたは今日からうちの子だよ、タロウ。
今日からは私があんたのお母さんだ。」
女性の言葉で俺は嬉しさがこみ上げた。
やっと俺にも家族ができた。
憧れていた家族。
しかもお母さんができた。
お母さんとの生活は俺にとって、最高の幸せだった。
俺を引き取ってくれたお母さん。
大好きなお母さん。
温かな食事、温かな寝床。
そして休日には公園で一緒に散歩もした。
こんな幸せな時がずっと続くといいな!
そう思いながら幸せに満ち溢れた日々を送っていた。
だが、幸せは長くは続かなかった。
お母さんと暮らし始めて3年後の春。
俺は床に伏せた。
ある日、俺は体調を崩して、お母さんと一緒に病院へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!