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三章 「加害者小学生と博人の本心」
道路に倒れていた二人の小学生たちが、博人のところに歩いてきた。「また
俺を殴りにきたのか?会いたくなかったんだけど」と怒りを込めて言うと、二人は彼に向かって頭を下げ、「あなたが学校に来なくなって、毎日嬉しかった。机の中にあるプリントを破いたり、ランドセルを蹴ったりしてた。
毒バチに追いかけられた時、怖くて動けなかった。刺された時は痛くて、このまま死ぬんじゃないかと考えてた。博人、ごめんなさい」と言って泣き出した。
博人はそんな二人に、「自分のことしか考えてない、最悪なやつらであるお前たちを今も憎んでる」と冷たい声で答え、カレールーを鍋に入れる。
優が「深皿とスプーン、テーブルに置いたぞ」と声をかけると、「はい」
と答えてご飯を皿に入れ、とろとろになった牛肉やニンジンを乗せる。
「お前たちにはあげねえ。俺の飯だから」二人は痛む足を動かしながら、フルーツパーラーへと移動していった。
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