ダルジュロスの王子とアンダルシアの少女2

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 シャーリーが「おいしそうなキュウリ!」と義足を動かしながらやってきて、「フォイアー。私も夕飯、一緒に作っていい?」と聞いた。「おう。 足はどんな感じだ?」「動きやすくなった。歩いてても痛くなることが減って、すごく嬉しい!」と答え、彼女は風呂へと向かって行った。  その夜。アリスはシャーリーが料理上手ということを知り驚いていた。 作るのも早く、かかった時間は全部で15分。「どうしてそんなに早くできるの?」と聞くと、「全部独学。ここに来るまで教えてくれる人がいなかったから、一人で作ってた」と言いながらサラダを食べ終える。  エルドランが会話に入ってきて、「僕も料理は時々作るんだ。コーンスープ が多いけど、ブロッコリーにチーズをつけて焼いたりもする。おいしいから、よかったら今度食べてくれ」と言った。  「エルドラン、教えてくれないかな?私も作ってみたい」「分かった。明日、一緒にやろう」「ありがとう」アリスはほっと息を吐き出した。  ヴィントは自室の大きな風呂に入っていた。野菜の収穫をするのは初めて だったが、久しぶりに運動することができた。      
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