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気まずい雰囲気になるだろうと足を踏み入れたリビングで、ヒカルさんは意外にもあっけらかんとしていた。
だから、私は『家事全般は私がやる』という約束をヒカルさんに取り付けた。
「前もそうやって、俺の身の回りの事全部やってくれたよな」
ヒカルさんはそう笑ってくれた。だから、私も笑い返した。
その後ヒカルさんと出かけてランチを取り、そのまま買い物をして帰ってきた。ヒカルさんは今、申し訳なさそうな顔をしながらダイニングテーブルに座って、夕飯を作る私を見ている。
「ヒカルさん……?」
「わり、つい見惚れてた」
ヒカルさんは少し頬を染めて、私から視線を逸らした。私はクスっと笑って、フライパンに目線を戻す。と、急にキッチンにヒカルさんが入ってきた。
「やっぱり、俺もなんか手伝うわ」
頭を掻きながら、もじもじとシンクの前に立つヒカルさん。
「じゃあ、お皿を並べてもらってもいいですか?」
「りょーかい」
ヒカルさんは食器棚からあれやこれやを取り出して、ダイニングテーブルに並べている。そんな後ろ姿を見て、私は幸せだなと思った。
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