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「嘘、だよね」
通りの街灯がチカチカと点滅している。
秋の冷たい風が私の体温を奪い、思考判断を鈍らせる。
背後から聞こえてくる靴の音。
冷えた手を温めるふりをして自分の耳を塞ぐ。
ダメだ。
心臓が強く脈打っている。
部活のみんなとは、学校を出たときにバラバラになったから部員ではない。
この辺りは住宅街だから仕事帰りのサラリーマンという可能性もある。
いや、それにしては足音が軽すぎる。
誰だ?
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