0人が本棚に入れています
本棚に追加
神 そうだ姫さん、この子に名前を送ってあげてよ。人間に会うんだ。名乗れなきゃ困るだろ。
太郎 月読様。
姫 …そう…ね。オト。あんたはオトって名乗りなさい。
オト オト、ですか。
神 …綺麗な響きの、良い名前だね。
オト ありがとうございます、姫様。
暗転
雨の音
明転
オト板付き。雨宿りをしている
タケル登場。オトと同じ場所で雨宿りをする。
タケル ああ、すっごい濡れた。
オト (ハンカチを取り出して)あの、良かったら使ってください。
タケル あ、どうもすみません。ありがとうございます。
オト いえ…。
タケル 水滴を拭きながら、オトの顔を見る。
間 (雨の音)
タケル あの、すごく変なこと聞きますけど。どこかでお会いしたことないですか?
オト え…。
タケル あ、いや。ナンパとかじゃないです! 俺そんな軽い感じじゃないので…! あ、その…なんかあなたの顔見ていたら、懐かしい感じがして…。すみません、変なこと言って。
オト タケルの顔を見つめる
最初のコメントを投稿しよう!