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オト あの、私も同じように思っていました。あなたのことを昔から知っているような。
タケル 本当ですか!? もしかしたら本当にどこかで会っているかもしれませんね。
俺、タケルって言います。名前聞いてもいいですか?
オト あの…。オト、と申します。
タケル オトさんですか。綺麗な名前ですね。
オト あ、ありがとうございます。あの、タケルさんはこの辺りにお住まいなんですか?
タケル いえ、この先に神社があるんですけど、そこに行っていたんです。あの神社でもらったっていうお守りを無くしてしまって。なんか、お祖母さんが大事にしてて、俺の母に受け継がれたものだからちゃんと謝っておかないとって思って。あと、出来れば早く見つかりますようにって。
オト そうですか。大切にされていたのですね。
タケル そう…ですね。母の形見なんです。小さいころに亡くなってしまって。まあ女物だから俺は使ったことはないけど、母さんもとても大切にしてたし、俺にとってもなんか特別というか、大切にしたいって思えるもので。
オト …ありがとうございます。
タケル え…?
オト あ、いえ。その…
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