モノ語り―問いし君はも―

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よく考えてみてください。彼らは人間よりもはるかに強い力を持っていたはずです。そんなモノが人間に存在を疑われたからといって、その力がなくなることなどあるのでしょうか。 もしかしたら人間が気づいていないだけで、彼らは今も人間とともにその歴史を刻んでいるかもしれません。    ほら、あなたの隣の人。本当に人間ですか。  祭囃子の音  明転(夜)  神社の境内  人が行き交い、それぞれに祭りを楽しんでいる。(客席案内の人がやってもいいかな)語部、アメも参加  花火の音 音につられるように、人ははける(以後、小さく鳴り続ける)  姫、太郎登場 姫 はあ、やっぱりいいわねお祭りって。 太郎 はい。 姫 さっきのたこ焼きも美味しかったし、次はリンゴアメ食べようかなー。 太郎 姫、あんまり人間のものばかり食べていると太りますよ。 姫 太郎、何か言った? 太郎 いいえ、何か聞こえましたか? 姫 まあいいわ。今日のあたしはご機嫌だから見逃してあげましょう。
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