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(深呼吸)はあ。こうやって人間が集まって、神のことを思う。だからここの神は力が強いし、神も人間に応える。いい関係ね、ここの神と人間は。
太郎 だから、姫はこの場所が気に入ったんでしょう?
姫 そうね、心地がいい場所よ。あたしたち一族にとっても。
オト登場 柏手を打ち祈る
姫、太郎、オトを注視する
祈り終わったオト振り返り、二人に気付く
姫 あんた…。何を熱心に祈ってたの?魂だけの存在が。
オト なぜ、それが分かるのですか? その姿…。あなたは人間ではないのですか?
姫 人間に似た形をとっているだけ。あたしたちは鬼の一族よ。
オト 鬼…?
太郎 今の世の中、下手に鬼の姿でいるとすぐに問題が大きくなるんですよ。だから人間にばれないように、こうやって姿を似せて紛れ込んでいるって訳です。
オト そうですか。だから私の姿も見えているのですね。
姫 それで、質問に答えてくれる? 見たところ、モノに宿った魂みたいだけど、形を抜け出してまで、何を願いに来たの?
オト …それは…。
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