室《むろ》

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父の母である ばあちゃんは時々 室の入り口である鉄板を開けて 薄暗い室の中へ入った。 俺は室に入りたかった。 ばあちゃんが室に入るのを見つけた時は必ず自分も入った。 鉄板を開けると 室の中へ降りる梯子が壁に立てかけられていた。     階段のように積まれた木箱があって その木箱を足場に 室の底へ降りて行くことが可能な場合もあった。 室は野菜の保管庫であった。
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