クレプトマニア  ロストアンガー2

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 ああ、ここどこだっけ?  知っている場所だ。  ああ、違う。生きていた場所。  あれ?でも、ここで死んでいったような気もする。  背の高い棚に、整然と並んだ無数の商品。  それがどこまでも続いている。棚に沿って歩き、曲がってみると、またずっと棚。  まるで迷路みたいだ。  歩いても歩いても、棚が続き、誰にも会わない。  誰もいないのだろうか?  これでは、××××××だ。  キーンと耳の奥に痛みが走った。  思わず座り込む。ゆっくりと目を開けると、そこにそれは、ずらりと並んでいた。行儀よく、身体をこちらに向けている。まるで×××××とばかりに。  ズキズキする頭を抱えて、それでもそれに手を伸ばす。  ああ、でも駄目だ。アレを忘れた。  ……アレって何だっけ?  急に店内の明かりが落ち、物々しい赤ランプがそこかしこで点滅し始める。どこにこんなに、警報機があったんだろう。  続いて、店の外からガラスを叩く音が鳴り響いた。  バンバンバン!  バリバリバリ!  ああ、待って、そんなに叩いたら、割れてしまう。  もう少し、ここにいさせて。
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