午前二時・異国からのコール

6/9
前へ
/9ページ
次へ
『あっ、ごめんなさいね。そっちは夜中よね。 とにかく元気そうで良かったわ。それじゃあね』  こうして母親は、電話を切った。 「いつもの、お母さん‥‥。ん?」  アヤカはスマホを持ったまま、呆然としていた。  ふとテーブルの上を見た。  そこには、アヤカが用意した細いロープがある。  スマホに母親からの電話が届く直前、アヤカは、それで首を吊ろうとしていたのだった。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加