食堂で

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「ああ、オマールとニキアスがあいつの魔法を少しだけ封じてくれたんだよ。その隙を付いて、俺が一発かましてやったってわけさ。」 「そうだったんですね。」 「おい、そんなことより、またあいつ立ち上がろうとしているぞ。」 とオマール。見ると、先ほどキリアンの正拳突きでノックアウトしたはずのデイブがゆらりと立ち上がろうとしている。 「くそったれ、なんて頑丈なやつだ。おい、晴太。お前、何か魔法であいつをやっつけられるか?」 「え・・・僕ですか?」 晴太は驚いてキリアンを見た。さっき、反抗する気も起きないほどコテンパンにやられたばかりだというのに、もう反撃しろというのか。魔法を使うには、色々と消耗してしまっていた。 「ああ、反撃するなら今だ。これから先、また絡んでこようとするぞ。そんなに強い魔法でなくてもいいから、あいつなんかにやられやしないってとこ、見せてやれ。」 晴太は、ヴィオラとパンカジュに支えられて、ゆっくりと上体を起こした。その時初めて、晴太の心の中に、服従だけでなく初めて反抗という小さな炎が静かに揺らめくのを感じた。僕は、ワノ国の男なんだ。何としても一矢報いなければ気が済まないと思い始めた。それは、自分の心の底から、そして晴太の体を支えている友人たちから伝わる勇気のようだった。
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