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初日から攻撃的な内容だなと顔をしかめるが、渋る娘に近況報告を強要したのだから、多少のトゲは目を瞑ろう。
とはいえ、返信する気にはなれず、そのままスマホをブラックアウトした。
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それから数日間は、特に話題にするような出来事もなかったのか、【今日は○○を食べた。】だとか【○○をした。】だとか他愛もない報告ばかり。それに対して私が『美味しそう。』『楽しくやってるみたいね。』と一言返すという、味気ない日々が続いた。
ところがある日、ちょうどスマホをいじっていたときに、
【お花屋さんでバイトすることになった。】
そんな一文が届いた。
【お兄ちゃんのコネ(笑) 毎日ダラダラしてるくらいなら、夏休み中だけでもいいからバイトしろって。】
リアルタイムだったせいもあるのか、その文章はなんだか自慢げに感じられた。私だって働けるのよ、と。
『へー、すごいじゃない! 頑張って。』
文面では背中を押しつつも、果たしていつまで続くだろうか? なんて考えている自分がいる。
手厳しいようだが、協調性に欠けるこの子が、他の人たちと同じように働けるとは、到底思えなかった。
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