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それからオレは身体を鍛えまくって、高校生になる頃には母ちゃんみたいなムキムキボディを手に入れた。
今でもオレの名前聞いたヤツらは
「え、ハーフと違うん」
「リングネームやなかったの?プロレスラーやろ?」
「どっちかいうたらロドリゲスやろ」
なんて言ってくる。
そんなこともうどうでもええけどな。
「見て母ちゃん!スプーン!」
台所に立つ母ちゃんにスプーンを見せつけたった。母ちゃんはカボチャに親指をめり込ませてミカンみたいに裂いとる。
「なんや、全然変わってへんやん」
「ちゃうねん!1回転させて元に戻してん!」
「アンタもまだまだやな」
母ちゃんはスプーンを引きちぎりおった。
「母ちゃんスゲー!」
「なんやお前ら。スプーン勿体無いやないか」
「あ、堪忍父ちゃん」
「ごめんなさいアナタ」
「仲ええのはええけどな。気ぃ付けえよ」
父ちゃんはスプーンに触りもせんと、フヨフヨと宙に浮かせてもとの通りにくっつけよった。
エスパー母ちゃん・おわり
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