11人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう!」
彼女は右ひじを背後の俺に、一撃着いてきた。
「ウッ…な。」
気を許していたせいで、もろにお腹にはいり息苦しかった。
息苦しさのあまり、俺は膝をついて座り込んでしまった。
映画のワンシーンを想像しながら、彼女を引き留めようとしたが失敗だった。
「え?冗談でしょ?」
「あ?ああ…ゴホッ。ううん。」
「ごめんなさい、え?」
「はあ、心配してくれるんだ?」
俺の顔を覗き込んだ彼女の首に手をまわし、抱き寄せた。
「愛してる。」
引き寄せられるように唇を重ねてしまい、俺たちは…
色のない世界の扉を開けてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!