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理一さんや理玖とそんな話をした数ヶ月後。お腹の赤ちゃんの性別が判明した。
どうやら、生まれてくる子どもは女の子らしい。
それを伝えると、控えめに喜ぶ理一さんのそばで理玖が泣き始めた。
「ぼく、おとこのこがよがっだー!!」
「女の子も可愛いよ」
「妹とだってたたかいごっこできるよ。おかーさん、女の子だけど理玖とたたかいごっこするの好きだし」
「やだー! おとこのこがいいー!!」
理一さんとふたりで慰めたけれど、理玖はしばらく大号泣で。私も理一さんも、理玖のことを宥めながら思わず笑ってしまうほどだった。
そんな私たち3人の姿を、写真立ての中の彼女が微笑まし気に見守っていた。
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