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 埋められたお坊さんの魂が夜になると土の中からさまよい出して集落内を徘徊し、出会った者の命を奪うのだと村の者たちは考えました。 本当かどうか知りませんが、お坊さんは人柱として埋められた直後に、土の中で手足を縛っていた縄が解けたので地上に這い出そうともがいたそうです。 集落の人間たちを呪い、地上の光を目指して真っ暗い土の中で足掻きながら死んでいったと。 だから、お坊さんの亡霊は光を目指して寄ってくる習性があるのだそうです。
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