#3 恋に落ちよう(恋愛初心者×御曹司)※金銀スピンオフ

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「僕は横浜の出身だよ。まあ偉そうに出身と言うほど長く住んでないけど」 「生まれただけ、とかですか?」 「いや、中学からこっちに」 「じゃあ、十分ですよ。出身でいいんじゃないんですか?」 芸能人なんか生まれただけでも言ってるもんね。 「あの……失礼じゃなかったら聞いてもいいですか?」 「なあに?」 うわあ、低音の心地いい声。優しい声に人柄が出ている。 「瞳の色、緑ですよね。先輩はハーフなんですか?」 岩崎先輩はふっと微笑んだ、吸い込まれる笑みだ。 「ハーフじゃないし、全然外国人の血筋は無いはずなんだけど」 岩崎先輩は私から目を反らして、遠くを見るような仕草をした、そうすると余計に緑色がはっきりと判った。まるでとても濃いエメラルドだ。 「父が青い目をしていたから、その遺伝だとは思うよ。兄弟もいろんな色でね、瞳の色や髪の色は多国籍で面白いよ」 「そうなんですね」 思わぬところで彼の情報を仕入れた。 「ご兄弟がいるんですか」 「弟が二人と、妹が一人ね」 「わあ、四人兄弟ですか、多いですね」 でも聞いてばっかじゃ悪いな。 「そっか、岩崎先輩はご長男なんですね。私は末っ子です、姉と兄がいるんです」 それはそれは優秀な姉兄が。 「末っ子か」 先輩は嬉しそうに笑った。 「末っ子は可愛いよね、うちも一番下が妹だから、ついみんなで甘やかしちゃって」 「うふふ、お兄さんばっかじゃ、判る気がします」 しかもこんなイケメンのお兄ちゃんなんて、ああ、うちじゃ考えられない! 
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