#1 恋からはじめよう(JK×高校教師)

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「……いませんけど……」 2年ほど前に別れた恋人はいた、以来出会いはなく、独り身だ。 「だよな」 明宏が呟き、侑斗の父もうんうんと頷いた、既に調査済みである。 「まあ、ほぼ決まりだな、俺たちは賛成だ、あとは当人同士で話し合ってくれ」 そう言って膝を叩いたのは鴨居の当主だ、鈴の母の兄に当たる。その言葉がきっかけだ、皆ぞろぞろと立ち上がる、侑斗の家族さえ。 「鈴ちゃん」 夏菜子が声をかけた。 「明次さんがいなくなっても、鈴ちゃんと姉妹になれるなんて嬉しいわ」 私もです、そんな気持ちを込めて鈴もにこりと微笑む。 「夏菜子!」 侑斗はこの世の終わりだとも言いたげに呼ぶが、夏菜子はふふふと笑うだけでいなくなってしまう。
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