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⑬
体育準備室へ向かい俺は扉を開けた。
「よぉ、久しぶりだなあ」
すると中には昨日暗殺を試みた高鶴がいた。
「え、は?」
「ふはっ、何故ここにいるのか理解出来てないようだな。俺は2年の体育教師だ。よろしく、恭弥」
最悪だ。
「よ、よろしくお願いします」
「ははっ、んないやそうに言うなよ、な?」
その言葉に俺は苦笑いしか浮かばなかった。
「ま、今日は驚かせたかっただけだからもう帰っていいぞ」
「えっ?」
殺さないのか?拷問にかけるとかもなしに?
「ははっなぜ殺さないのかと思ってるだろ。顔に出てるぞ。殺さねえよ。暗殺なんてしょっちゅうだ。気にしていたらキリがない。」
「そうなんですか、ありがとうございます」
この人は俺が思っている以上に大変な目にあってきたのだろう。だが、殺してほしかった。やっとこの生活から抜け出せると思ったのに…
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