♯7 懐かしい感触だ

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♯7 懐かしい感触だ

「ちょッ、ちょっと唐突に何を脱いでいるんですか!!」  慌てて僕はママメロンの腕を制した。   「えェ……、なによ。蒼太(ソーた)の家では服を脱がずにお風呂へ入る(なら)わしなの?」  メロンはキョトンとした顔で訊いた。 「いやいや、そんな風習はありませんよ……。どんな(なら)わしですか!!」 「あら、ヤダ。蒼太(ソーた)ッたらママと一緒にお風呂へ入りたいの?」 「いやいや、そんなワケないでしょ!!」  そりゃ、できれば一緒に入りたいけど……。 「フフ……、困った子ねえェ……」  優しく頭を撫でてくれた。 「あァ……!!」  まるで亡くなったお母さんに撫でられたような懐かしい感触だ。   「フフ、いつまでたっても蒼太は、寂しがり屋さんねェ……」 「え、いや別に……」  照れくさくて苦笑いを浮かべた。   ☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.*・。゚☆゚.
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