悪役醜女はほくそ笑む

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王子と将来を誓いあうその日。 城の高いところから見下ろす国民たちは、皆一様に祝福してくれた。 ……でもあたしは知っている。 「ほらあの娘よ、お家乗っ取りの」 「マリオネちゃんを差し置いて、王子様と結ばれたってやつ?一体どんな手を使ったんだか」 「そりゃあ、あの顔と身体ですもの。男を誑し込むにはうってつけでしょうよ」 好きなように言ってろ、雌豚どもが。あたしはあたしの思うよう動いただけ。 自分の求める幸せのまま、動いただけ。そして、義姉の求める幸せの手助けをしただけ。ただそれが、思わぬ形で彼女の生を終わらせてしまった。
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