悪役醜女はほくそ笑む

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名家に連れられた翌日、あたしは家事全般を任された。掃除洗濯炊事はもちろん、家の中の雑務まで。同時に、屋敷のメイドたちは一斉に解雇された。 「これで人件費を大分削減できたわ。でも安心して、浮いたお金はちゃあんとアナタの教育費に充てるからね」 ババァはにんまりと笑いながらあたしに耳打ちをする。 冗談じゃない。 そりゃ、あのとき話の流れで『家を失ってしまったの』『何でもするから拾ってください』なんて涙目でいってみたけれど、この仕打ちはない。 水仕事なんて手が荒れちゃうわ。あたしは街の男たちを適当に引っかけて、言いくるめて手伝いをさせた。 知ってる?女の涙ってね、金になるのよ。 ---------- 「シンデレラ、いつもごめんね。わたしがもっと家事ができれば、手伝ってあげられるのに…」 「気にしないでください。居候の身である以上、これくらいは当然ですから」
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