後悔

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後悔

 一獲千金を夢見る男は全国各地を土を掘り続ける。現れたのは複数の弁当箱。開けると、懐かしいおかずが詰め込まれていた。 「頂きます」  男は泣きながら手を合わせ、手づかみでそれを食べ始める。土と石の枯葉の味。それでも男は手を口を休めない。ごめんよ母ちゃん、六年間悪ぶって校庭の隅に捨てて。
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