三話 嘘つきは誰?

4/4
前へ
/34ページ
次へ
「ふーん、、、よく分かるんだな。俺は全然分かんなかったけど?」 、、、、、アイラさんが疑われている。その事実があった。 「、、、なんとなくだよ。高い声だったような気がしたから。」 それは最早、言い訳だった。 「、、、、じゃあ、分かった。次の会議で怪しい奴が出なかったら、お前に投票する。殺してはいなかったとしても閉じ込めてはいるからな。」 、、、そんな、、、、、!!! 「、、、、うん、分かった。それで良いよ。」 !!!???了承した!?何故!?あまりにも理不尽な条件なのに! 「犯人が、見つかれば良いんでしょ。」 そんな簡単に、、、、見つかるだろうか?いや、見つけなきゃ行けないんだ。彼が生きる道はそれしか無い。、、、、助けてあげたい。まだ、まだ、死んじゃいけない。 「ふんっ、あぁそっちの方が男らしいぜ?」 リュウさんは勝ち誇ったような顔だった。なんだか、妙に悔しい。 「ほ、本当にいいぴょん?」 ミウサちゃんが確認するように言う。そりゃそうだ、このままでは殺されてしまうのに彼はあまりにも冷静沈着だ。 「大丈夫、、、、、多分ね。じゃあ、僕は探索してこようかな。どうせその扉は開かなそうだし。ナギサもね。」 そう言って立ち去ってしまった。でも、アイラさんから貴重な情報は得ることが出来た。ユウカちゃんは鈴原レンと鈴原サヨネの先輩後輩関係だったということ。そうだ、ミウサちゃんに聞かないと。その前にゼラさんに情報を聞くべき? 、、、、、いやここはゼラさんに情報を聞こう。開かない扉に痺れを切らしたのかぞろぞろと人が離れて行く。私は意を決して彼に話しかけた。 「あの、、、、、ゼラさん、、、」 「?あ、アンナさんどうしたの?僕に何か用かな?」 大丈夫、しっかりしろ。 「えっと、、、、五年前に、、、誰か、、、大切な人を失っていたりは、、 、、、しない、、、、?」 よしっ、、、!! 「、、、、えっと、、どうしてそんなこと聞くの?」 困り顔だ。ぐぅ、、、!ここはいい感じに情報を聞き出したいところ! 「うん、、、あのね、、、ここにいる人達は全員誰か大切な人、、、、を失っている んだよ、、、、だから、、ゼラさんも、、そうかなって思って、、、、。」 結局、真実を言ってしまった。 「っ!そうだったの?えっとね、、、そうだね、五年前、、、、っていうと片桐ハジメっていう人が亡くなっちゃったんだ、、、その時丁度同い年でね、、懐かしいなぁ。」 そういえば、シンさんとゼラさんは同い年か、、、あんまりそうは思えないなぁ。ゼラさんは目を上にして言ってくれた。 「そうなの、、、、?貴重な情報ありがとう、、、、、。変なこと聞いて、、、ごめんね?、、、。」 一応、謝っておこう。大切だからね。 「うーん、別に良いよこれぐらいね。」 そんな会話をした後、私はミウサちゃんのところへと向かった。と言っても、探し回って女子部屋にいたのだけど。 「ミウサちゃん、、、、。」 私はソッと彼女に声を掛けた。 「!!!アンナちゃん、、、!」 私達は、秘密を提供しあった仲だ。ある意味、親友なんかよりもずっと深い関係ではあった。 「ええっと、、、、その、、、ゼラさんはハジメさんと、、、知り合いなんだって、、、!」 取り敢えず私は自分の情報を流した。 「そうだったのかぴょん、、、あ、ミウサが調べたコトハちゃんはユキナって子とネ友(ネット友達)らしいぴょん!死んだって事実は今まで聞いてなかったけど、急に音信不通になったからなんとなく感じてはいたらしいぴょん。」 、、、、成る程。ということは、、、 リン→ミハル(友人、暴力団仲間)『蒼という人物』(?) シン→ハジメ(友人) ミウサ→マコト(幼馴染) リュウ→ミハル(姉弟) ナギサ→ハルト(家庭教師の先生と生徒)『ミズナ』(姉弟) コトハ→ユキナ(ネ友) ゼラ→ハジメ(友人) ジュント→ ユウカ→レン、サヨネ(後輩) アイラ→ヒナタ、ナル(後輩、友人) アンナ→リンカ(姉妹) ネム→チサト(元カレカノ) こんな感じか、、、。ほとんど埋まったけど、、、 「情報を全部まとめてみても、ジュントさんは埋まらないぴょん。けど、、、、消去法でジュントさんはもしかしたら、、この宮原ショウという人物と何か関係があったのかもしれないぴょん。」 鬼の再現物語で知り合いがいないのはこの人だけだ。その可能性は高いだろう。 だけど、ミウサちゃんが続けた言葉に私がゾッとしたのは言うまでもない。 「誰も嘘をついてなければの話だけどぴょん、、、、」 ーーーーーー 『やっぱり、会話聞かれていた、、、?』 いや、仮にそうだとしても、、、霜花ナギサということしかわからないだろう。黒幕の正体がバレて仕舞えば全て終わってしまう。 『大丈夫、取り敢えずは上手くいっている。』 私は彼女に、救われたいから。主は彼らを助けるために、 目的は少し違うけど兎に角分岐点までは同じだ。もし、分岐点まで来たらどうする? 『その時は、その時考えればいいか。』 ーーーーーー 次回は5/8(土)公開予定!
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加