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四話 脱出経路は?
「、、、、、はぁ、どうすんのこれ。」
僕は全く開かない扉をガチャガチャとやり続けていた。時計は4時を指している。そうして、僕はようやく理解した。これは夕方の4時だ。つまりー、後1時間以内、、、いや、もしかしたらもう殺人が起きている可能性もあるんだよねー。もし仮に、僕の色が指定色なら早く殺さないと!ってなるし。12時から1分すぎると指定色がもう見えなくなっちゃうっていうことをズミちゃん言ってないんだよね!
「はぁー、もうあれか。どうしろっていうのさ、、、、」
、、、、ガチャガチャ
「だーれーかー、居ないかなぁー?」
、、、、、、、誰も居ない。僕が力持ちならなぁー。バンバンって感じで扉壊すんだけどね。、、、暴力お兄さんなら行けるのかな?
「、、、、ピッキングとか出来ないかな?」
針金のようなものが2本だっけ?あるかなぁ、、、そんな都合よく。いや、待てよ?こんな細いところに針金2本なんて入んないんよね、、、?
「、、、だから何っ!?」
シーン
1人でボケツッコミとかもう嫌なんだけど!
「むぅ、、、、この細い所にうまーくハマるものないかなぁ」
縦長でー、薄くてー、こぅ!上手く!いい感じにハマるやつー?時計の針はもう4時過ぎを指している。まずい。このままだと色が分からない上、会議にも行けないし、最悪出なかったとして殺されてしまう!
「流石にそれは、、、ん?」
そういや、、、
「なんだろ?この液体と10円は?」
液体は無色透明みたい、、、だーかーら、なんだろう?
「酸化、、、とか?確か10円玉を酸につけるとピカピカになるって言うよね!」
それぐらいは知ってる。じゃあ、もしこの液体が酸なら?これが、ぶち撒かれたら、、、?
「僕は溶けて、、、無くなる。」
よく見ると液体にはタイムリミットの様なものがついていた。丁度5時にばら撒かれる様になっているらしい。
「、、、、つまり、、、ここから出られないと死。ここから出られても指定色が青なら、、、早く殺さないと死。」
僕が今出来る最大限の事は、多分ここから出る事だ!
「よしっ、そうと決まったら!」
この部屋の中で後目ぼしいものと言えば10円玉ぐらいなものだけどー、、、
「んー?あっ、これ子供銀行のだー。」
どうりで軽いわけねー。成る程ー、んで?
「10円玉でどうしろとっ!!??」
多分、ここで沢山考えないと!
「、、、そう言えば、こんなのサスペンスで見た様な?」
そうだ、確か10円玉がぴったりハマるってヤツ!
「やるだけ、やってみるか!」
僕は慎重に10円玉を穴に入れた。結果、
「すっぽり入った!?って事は、、、」
「ガチャ」
「あ、開いた!!!」
これで、
「出られた!」
だけど、そこで待っていたのは
「、、、、、、え、、、?」
彼、、、、シンお兄さんの遺体だった。
次回は5/9(日)公開予定!
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