俺の親友がこんなに可愛いはずがない!   

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あれ?新菜ってこんなに優しかったっけ? 確か俺の記憶だと新菜は口が悪くて 暴力的だったような気がするが。 まあこっちの方が良いし、 深く考えないようにしよう。 学校に着いた。すぐに会場へ向かう。 入学式が始まった。 校長の長い話。 続いてクラスと担任の発表。 新菜と同じクラスのようだ。 担任は古谷という女の先生らしい。 メガネをかけていて なんだか怖そうな印象だ。 入学式が終わり教室へ案内される。 「ここが君達の教室です。 黒板に座席表があるのでそれ通りに座って下さい。」 古谷先生が教壇に立ち、話し始めた。 「入学おめでとう。 今日からこのクラスの担任を 務める古谷由美です。 突然ですが日本の義務教育は 何年でしょうか?。」 「9年...。」 誰かが呟く。 この世界でも義務教育は 変わらないみたいだな。 「そうです。当然ですが高校は義務教育ではありません。」 そんな事は百も承知だ。 古谷先生が話を続ける。 「つまり君達高校生というのは 自らこの学校に選んで来ているわけです。 中学校とは違って誰かが守ってくれる訳ではありません。」          「提出物を忘れた時、遅刻をしてしまった時、 悪い点をとった時私達教師は容赦なく成績を下げます。 もちろん脅している訳ではありませんよ。 事実を言ったまでです。」 いつも成績の事を考えて生活しろと 言いたいのか...。恐ろしい教師...。 「そうならない為にも常に成績や進路の事を 頭に入れて生活して下さい。 6月には中間試験も控えています。 そして約2年後には大学受験もあります。 今から学習する習慣を身につけるために 日頃からきちんと学習するように。」 「返事は?。」 みんな頷く。皆怖くなっているのか 教室はシーンと静まりかえっている。 はいはい。分かりましたよ。 ちゃんと勉強しますって。
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