2.久し振りの出会い

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 最後に話したのは、いつだっけ? 相変わらず『くら澤』での食事会は我が家には欠かせない行事だし、商店街を通るたびにおじさんやおばさんとは挨拶をしている。だからかな? 本当に今まで気が付かなかった。この中で、ぽっかりと俊成君が抜けている。今更ながらの事実に驚いてぼんやりと俊成君を見つめていたら、その視線に気が付いたようでふいに彼が振り返った。遠目でもはっきりと分かる、俊成君の顔。真っ直ぐに私を見つめると、ちょっと驚いたように目をしばたかせる。 「久しぶりだね、俊成君」  気が付くと私は彼に駆け寄って、話しかけていた。 「あずちゃん」  保育園から直接俊成君の家に行くと、出迎えてくれるあの笑顔。当たり前のようにそれを期待していたのに、俊成君は戸惑うようにつぶやいて、ちらりと後ろをうかがった。 「倉沢、サッカーどうすんの?」  その視線と同じタイミングで、後ろから問いかけられる。 「先、始めていて」  そう言うと俊成君はすっとベンチに向かって歩き出した。私も慌てて歩き出すけれど、なんだか予想もしていなかったこの流れについていけず混乱する。
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