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そしてそれから二週間後。
ようやく環境にも慣れ、完全に『ウチの子』となったコロが目の前でお腹を出してひっくり返って私にいいように撫でられている。
「あらあら、凄いわね。」
遅れて台所から出てきたお母さんが、コロと私のどちらに向かってだか良く分からない感想をつぶやいた。
コロが我が家に馴染むのと同じように、私達家族も飼い犬という存在に馴染んでいった。名前を呼ぶと一目散に駆けて来て、こちらがかまってあげれば体全体で嬉しさを表現してくれる。普通の動物好きの私でも、もうすっかりお姉ちゃんに負けないくらいコロの魅力に夢中だ。
「お姉ちゃん、コロのことはくれぐれもよろしくってあずさに伝えてねって言っていたわよ」
お母さんもしゃがみこむと、私と一緒になってふかふかのコロの体を撫で始める。
お姉ちゃんは今日と明日、友達と一緒に海に行く。親戚のおじさんの別荘があるとかで、誘われたんだ。いつもだったら羨ましく感じる話だけれど、今回ばかりはその友達に感謝した。だって今日と明日のコロの散歩は私独りで出来るんだもん。
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