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彼の手が私の頬に触れて、固定された。俊成君の視線が私の視線に絡みつく。
渇望されている。
それを知って、もう逃げることが出来なくなった。私はゆっくり息を吐いて、自ら真っ直ぐ俊成君を見つめる。
「もっと、……奥に来て。もっと激しく、して」
言った途端、さっきからその存在を主張する体の最奥の部分が、きゅんと動いた。
「あず」
満足そうな笑顔で私の名前をささやくと、俊成君の動きが再開される。
「んっ。俊成君、俊成君っ」
うわごとみたいに、恋人の名前を繰り返す。もう俊成君は容赦をしない。私の事を突き上げてきた。
高みに上る。私の中の快楽が、膨らんでいく。俊成君に掻き回され、歓喜の波が押し寄せてくる。
「やぁっ、いっちゃう。俊成君、いっちゃうっ」
声が、言葉が止まらずに訴えていた。
「あず、俺も。……一緒に」
「んっ」
打ち付けられ、体がのけぞる。でも、待ち構えていた。次の瞬間が来るのを待っていた。
「あ、やぁっ、……あぁーっ」
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