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体から光があふれるような感覚がして、俊成君のこと、内側からぎゅっと締め付けていた。
「くっ」
短くつぶやいて、俊成君のが跳ね上がる。断続的に痙攣が続いて、私の体から力が抜けた。
ゆらゆらと、水の中漂うみたいに体も気持ちもほぐれている。さっきまでの高ぶりが、ゆっくりと心地の良い疲労に変わってゆく。
俊成君が私から離れていき、自分の始末をすると戻ってきた。ぎゅっと抱きしめる代わりに、わざと力を抜いて私にのしかかってくる。
「重い」
くすくす笑いながら抗議すると、今度は優しく抱きしめ直される。彼の髪の毛をもてあそびながら、満ちてゆく思いをかみ締めていた。
「俊成君」
「ん?」
「愛してる」
「え?」
自然に湧き出てくる気持ちを言葉にしただけなのに、俊成君は驚いた顔をして固まってしまった。
「嫌?」
「いや、突然だったから。つい」
「さっき自分だって私に言ってくれたのに」
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