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おばあちゃんにオレンジジュースを注いでもらって、台所の椅子に腰掛ける。私がコップの半分ほどを一気に飲むのを見つめながら、俊成君が聞いてきた。
「運動会の話?」
なんだろう。お遊戯の練習を明日から始めるって聞いたけれど。でも、違う保育園に通っている俊成君にその話をしても関係ないし。
「僕の保育園とあずちゃんの保育園ね、一緒に運動会することになったんだよ。今日、先生が教えてくれたんだ」
「ええー、本当?」
「うん、本当」
コップを慌ててテーブルに置くと、私は俊成君の手をつかんだ。
「俊成君と一緒に運動会できるって、凄いね! 俊成君なにやるの? かけっこする? お遊戯は? うちはね、明日からお遊戯の練習するんだよ!」
「僕達のところは先週から練習始めたよ。あのね、玉入れもするんだけどね、それは僕達の人数のほうがあずちゃん達の人数より少ないから、一緒に混ぜてもらってするんだって」
「じゃあさ、じゃあさ、俊成君と一緒の組になるのかな?」
「分かんない。でも僕、あずちゃんと一緒の組にして下さいって先生にお願いしてみる」
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