1.最初のはじまり

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 おばあちゃんにオレンジジュースを注いでもらって、台所の椅子に腰掛ける。私がコップの半分ほどを一気に飲むのを見つめながら、俊成君が聞いてきた。 「運動会の話?」  なんだろう。お遊戯の練習を明日から始めるって聞いたけれど。でも、違う保育園に通っている俊成君にその話をしても関係ないし。 「僕の保育園とあずちゃんの保育園ね、一緒に運動会することになったんだよ。今日、先生が教えてくれたんだ」 「ええー、本当?」 「うん、本当」  コップを慌ててテーブルに置くと、私は俊成君の手をつかんだ。 「俊成君と一緒に運動会できるって、凄いね! 俊成君なにやるの? かけっこする? お遊戯は? うちはね、明日からお遊戯の練習するんだよ!」 「僕達のところは先週から練習始めたよ。あのね、玉入れもするんだけどね、それは僕達の人数のほうがあずちゃん達の人数より少ないから、一緒に混ぜてもらってするんだって」 「じゃあさ、じゃあさ、俊成君と一緒の組になるのかな?」 「分かんない。でも僕、あずちゃんと一緒の組にして下さいって先生にお願いしてみる」
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