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「私もする! そしたらさ、両方からお願いしてるんだからさ、先生もお願い聞いてくれるよ」
「うん」
私の断言に俊成君は嬉しそうに微笑んで、その顔を見て私も余計に嬉しくなった。
俊成君と私は同じ病院で産まれたから、赤ちゃんの頃から一緒にいた。お母さん達は私達が産まれる前に同じ『ハハオヤガッキュウ』っていうのに行っていて、それで仲良くなったんだって。なのに保育園は別々で、俊成君とは一緒に通園したことが無い。運動会、一緒にやるんだ。なんだか凄い楽しみ。
「来年になったら同じ小学校に通えるから、そうしたら運動会みたいに、毎日一緒に通えるよね」
ようやくジュースを飲み始めて、俊成君がつぶやいた。そうか、来年になったら同じ小学校かぁ。
「早く春にならないかな」
「うん、楽しみ」
二人で顔を見合わせて笑ったら、ソファーから呆れたような声が聞こえた。
「お前ら本当に仲がいいよな」
「うん」
素直にうなずくと、ユキお兄ちゃんはもはや何も言わず、テレビのチャンネルを変えだした。
「それであずさちゃん、今日は夕飯どうするの? ここで食べる?」
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