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three
「なぁなぁ、このステータス見えないようにできるぞ。見えないようにしたいと思えば消える。鬱陶しいし消したら?」
「ん?あっ、ホントだ」
少し視界がスッキリしたような気もする。
「そういや遊飛、時計持ってない?」
スマホは触ってたはずなのに無くなっている。
時計があれば時間がわかるので安心するのだが自分は先週からなくしていて腕につけていない。
「え?持ってるわけ無いじゃん」
「ですよねぇ〜」
なんとなくわかっていたが遊飛も持ってきていない。
こいつはいつも腕時計をしていない、時間がわからなくて困っても人望の厚い遊飛はいつも周りに誰かがいるから困らない。
困り果ててなんとなく制服のスカートのポケットに手を入れる。
すると中にハンカチの他、何かひんやりとした感覚を覚える。
ひんやり“それ”をとりだすとそれは...
「あっ...あった....w」
ひんやりとした感触は時計の縁で、何故気が付かなかったのだろうか、ポケットから時計が出てきた。
「お前....阿呆?」
呆れた目で冷たい視線を送る遊飛。
一週間ぶりに触った時計は狂いなく秒針を刻んでいた。
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