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愛する息子へ
いきなりごめんなさい。
驚いたでしょう。
昔から私にくっついてばかりのあなたのことだから、きっとそうなのでしょう。
わたしが疲労で倒れ、入院してしまったのが始まりだね。
迷惑をかけました。ごめんね。
お金はかけなくていいと言ったのに、値の張る処置をしてくれてありがとうね。
おかげでここ数日、久々に心配ごとのなく、楽しい日々が過ごせました。
私としてはもう少しあなたの仕事ぶりを見て、あなたを待ってからいくつもりだったけど。
私、気付いたの。もう充電切れなんだって。
だから、あなたを待たずして、いってしまいました。ごめんね。
昨夜、私が頑張っていたのも、あなたは知っているでしょう。
必死に生にしがみついて、両手で剣を握りしめて、戦っていたのよ。
少なくとも、私の心の中では。
一昨日だって、私もうここから動けなかった。
それだけ、束縛されていたんだね。自分でも知らないうちに。
とりあえず、私が言いたいことは、このくらいです。
一つ、あなたにお願いがあります。
ロード中のまま寝落ちしちゃったから、セーブして電源切っといてください。
母
追伸 帰り待たずに寝落ちしちゃってごめんね
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