5.破られた約束

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「元気ないね」 休憩室で俯いていると、まなみが顔をのぞいてきた。 「悠人から連絡がなくなった」 私は俯いたまま顔を上げることができなかった。 「そっか、あきられたね」 「えーっ!!」 「冗談よ。あのプリンスだから何か理由があるんじゃないの?仕事忙しいとか、病気だとか」 「わからない」 「まったく返事ないの?」 「最近になってパタリと」 「なんか変ね」 「どうしよう」 「芽衣はどうしたい?」 「話したいかな、声が聞きたい」 「プリンスのことだから、別れたいなら別れたいって言ってきそうじゃない?」 「そうだと思う」 「相当の理由があるのかな」 「わからない」 「わからないのって辛いね」 それからしばらく、何も言わずにまなみはそばにいてくれた。 あの時と同じだ。ねえ先輩、どうしたらよかったんですか。どうしたら。
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