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ゴミ
僕は、他人事のように見ている人間は皆、暇人だと思う。自分がされた仕打ちを忘れない人間はいつだって真剣だ。僕は、その人の心を踏みにじろうとしていたのかもしれない。黒瀬さんと言う1人の男にどれだけ、真剣に寄り添ったか?本当の意味で彼を理解していなかったのだろうか?僕は、彼の怒りを怖いとは思わなかった。怒っている彼が好きだった。真剣に、この世界を良くしようとしていたのだから、僕は黒瀬深と言う男に対して、真剣に向き合っていた。彼にもし、また、声をかける機会があったら、僕は、彼に自分の声を聞かせたい。そして、昔彼と同じく自殺未遂をして、僕を悲しませた女、麻生直美だけには、真剣になった。死んだら終わりだ、二度と俺を悲しませるな、そう俺は、未遂後電話をかけてくれたあの女に真剣になって切れた。障害者就労移行支援という名目の綺麗事の会社は実際はブラックな、障害重度のやつを雇えば雇うだけ、会社に金がたんまり入る仕組みだった。3重の障害を抱えた、荷が重いやつのおもり、知的障害者の奇行、それに眠れない日々を過ごした。カッターをポケットにしまい込み、殺そうと思い、ようやく、絶望とさよならした。僕が彼に妬まれていたとは、誰も思いもしない。世間に蔓延る綺麗事など、僕は信じない。実際は、ダークだ。殺られる前にヤル。僕はそんな生存競争の中、その会社を辞めた。自分が不当な扱いを受けた怒りや憎しみは消えない。だから、いつまでも自分の誇りを胸に闘える。屈服しない。俺は、そうやって消えていった、儚きものたちに惜別の愛を歌っていた。許される事、許されない事、許してはならないこと、譲れないこと、それを失わないで。どうか、貴方の怒りは正当なモノだと、心に誓い、貴方にまた、逢いたい。生きててくれるだけでいい、私は黒瀬深さんにそう伝えてあります。今朝も、スペースに対して、不慣れな僕の為にダイレクトメールでお誘いしてくださった、彼の優しさを僕は、決して忘れないでしょう。彼に対する恩義を胸に、僕はまた、明日も、この世界に愛を探しているのでしょう。ありがとう、いつだって愛しかないんです。そんな、僕は彼に愛されていたと、実感します。僕みたいな、弱い人達を彼は助けてくれた。米山に対しても彼は、温情があった。米山は彼の優しさを無下にした。僕は、彼を軽蔑した。優しさを無下にした、踏みにじった、彼を僕は、初めてゴミだと思った。政治なんて、まるで無意味だ。ゴミしかいないのだから。彼らは、無駄なものを教えてくれた。ありがとう、いつだって愛しかない。
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