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新しい生活へ
「母さん、もう時間だから行くね」
「・・本当に行くの、リア」
仕事先から配布された服に袖を通し
軽い荷物を持って、玄関に立っていた。
王宮執事として仕えていた父マルクが
亡くなり、経済面で苦しんでいることを
知ったリアは少しでも生活が楽になるよう
王宮の使用人になろうと決意したのだ。
「私は大丈夫だから、そんな顔しないで。
賃金は私が直接持ってくるから」
「私がもっと働けたら・・」
「母さんは十分過ぎる程働いてくれたよ。
ゆっくり休んで、ね?」
母と会話をした後、玄関のドアを開け
新しい生活が始まる王宮に向かった。
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