1735人が本棚に入れています
本棚に追加
「いや、あの………実は、前の彼氏に無理矢理挿入されて痛くてトラウマになってるんです。
どうしてもできません。ごめんなさい。」
「辛い思いをしたんだね。いきなり挿れたりはしないよ。君が嫌だと言ったらすぐに止めると約束する。だから、安心して身を委ねて欲しい………駄目かな?」
包み込むように手を握り、真剣な表情で見つめられたら、
「…分かりました」
何となく断りづらくて頷いた。
まぁ、避妊して貰えばいいかという考えがが甘かったんだ。
***
いつもは別々の部屋で寝ているんだけど、
今日はお風呂あがりに湊叶さんが私の部屋にやってきて、ベッドに腰掛ける。
湊叶さんは私の肩を抱くと、
ちゅ、ちゅ、と触れるだけのキスを頬とおでこにしてきた。くすぐったい。
今度は押しつけるように湊叶さんの薄い唇が重なり、
チュッ
小さなリップ音を響かせて、唇が吸われる。
それがやけに鮮明に聞こえ、心臓が高鳴った。
今日は、これで終わり。
最初のコメントを投稿しよう!