1736人が本棚に入れています
本棚に追加
勇気を出して口を開けば、突然頭を下げられて驚いた。
「本当は思ってないのに、ついあんなことを言ってしまってすまなかった。正直に言うと、君にカッコいいと言って貰えるのが羨ましかっただけなんだ。
ただの大人げない嫉妬だよ。」
ええ、私みたいな平凡な女でも嫉妬されることなんてあるんだ……
もし逆の立場だったら、そりゃいい気はしないと思う。
自分の事しか考えてなかった私にも非はあるから、お互い様ってとこかな。
「私も配慮が足りませんでした。これからは2人でいる時に蓮くんばっかり見ないように努力します。」
「…俺とあのアイドルだったらどっちが好き?」
「どちらも同じくらい好きです」
「いつか一番好きって言われるようにしてみせるね」
ていうか、推しと恋人(夫)では向ける感情が違うんですよね。
とりあえず仲直り出来てよかった。
…ん?よくない!別れたいはずだけど、まぁ今はよかったってことで。
「お詫びと言っては何だけど、これで機嫌を直してくれるか?」
すごく安心したような顔で大きな紙袋を渡してくる。
最初のコメントを投稿しよう!