Chapter.4

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「……えっ!!?」 中を覗くと、売り切れたパーカーと雑誌が新品の状態で入っていた。 どっちも一度逃したら諦めた方がいいと言われるレアな品物。 仮にあったとしても中古しかないのに、なんで!? 「欲しかったものは全部揃ってるかな?」 「は、はい!どうやって手に入れられたんですか!?」 芸能関係者の知り合いがいるとか? そう言われても疑わない、完璧な顔立ちと長すぎる脚を見てたら分かる。 「一日休んでそれを集めるために奔走してたから、しばらく残業が続く……っ!?」 「ありがとうございます!!大好き!!」 感極まって思わず抱きついちゃった。 わざわざ探してくれたって聞いたら、今までの不満は全て愛おしさに変わった。ちょろいのは承知してる。 これで当分生きられる。友達に自慢してから、大事に部屋に飾ろう。 あんまりスキンシップを取らない私がいきなり抱きついたから、少し固まってたけど、 「そんなに嬉しかったの?」 とクスッと笑いながら抱きしめ返してくれた。 「高価なプレゼントをあげた時よりも一番喜んでるね」
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