Chapter.4

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「朝哉は仲のいい友達だったよ。小学校から高校までずっと一緒で、一番気が合って信頼し合える関係だと思っていた。……でも、高2の時に急に避けられるようになって連絡もつかなくなってしまったんだ。 俺が何かしたんだと思うけど、考えても心当たりがなくて。聞いても答えてくれなかった。そのまま卒業して、一切会わなかったのが偶然再会したって訳。 カフェで働いてたことも知らなくてさ。」 あの人、笑顔で接客していたのに湊叶さんを見た途端に感情がなくなって怖かったし、態度も素っ気なかった。 それだけ長い付き合いだったのが、理由も分からずにいきなり無視されたら悲しくなるに決まってるよ。 湊叶さんが恨まれるような事をするとは思えないんだけど、何があったんだろ…? 「もう9年も会っていなかったものだから、すっかり大人びていて一瞬別人かと思ったが、少し面影があったからすぐに朝哉だと分かった。」 「そうだったんだ……」
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