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隠し通す
「できれば昼に遊びに来てよ」って、あなたは言う。
私が昼の仕事をしているのは知っているのにね。
「夜にしか行けないんだよ」って、私は言う。
あなたがそこで働いている、夜の時間にしか私は行けない。
お互い、何も関係がないように振る舞う。むしろ仕事中の彼は、私に対してよそよそしいくらいに振る舞う。そんな彼を見て、私は心の中でにやついてしまう。
私はセラピストの試験に受かった話を店長にする。
彼は無言で、洗い場に入る。
それが下手に会話に加わって、ボロが出ないようにするためだって事を、私は知っている。
(ま、その話、ワシはもう知ってるけどね)
そう思いながら、お客さんが使ったコップを洗っていたと後で聞いた。
実際、彼が店を辞めるまで、誰も私達の関係には気付かなかった。
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