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誰か僕に話しかけてよ
子供のまま、大人になったような人がいるんだ。
奇抜な格好をして、これ見よがしにポーズを取る。誰かが話しかけてくれるのを待っている。そういうのを目にするたびに、私はなんともいえない気分になる。
僕を見て。私を見て。褒めて。構って。喜んで。
満たされない自己愛が透けて見えるようで、なんとも切なく、痛い。それが許されるのは、見目にも可愛く、無垢で、幼い子供だからだ。中年の禿げたおっさんの、内側に閉じ込められたままの子供が救われることはあるのだろうか。
太って、禿げて、汗かきの、全然可愛くないおっさんの見た目をした、満たされなかった子供。そう思えば、少しは優しくなれるのかもしれない。
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