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「クルス。良ければ僕の…」
「こんなところで何をしているダリア!!」
ダリアに向けて大声を出す女性の姿があった。
ダリアが「げっ、」と短い悲鳴のようなものをもらす。
身につけた鎧を鳴らしながら、女性がダリアに近づいて行く。
隣にいたクルスを一瞥し、ため息を漏らす。
「貴様。市民の安全を守る騎士団が、何故祭りに参加している。」
ダリアが口をとがらせ、面倒くさそうに言う。
「だって、楽しそうだったんだもん。しょうがないじゃん。見回りだけじゃ楽しくないし。」
女性が怒りの表情を見せる。
「馬鹿者!それでも騎士団長の言葉か!?」
大きなため息を漏らし、クルスに向き直る。
「巻き込んで悪かったな。私は第一騎士団副団長。セイレーン・ストーンだ。」
セイレーンは握手を求めた。
クルスは素直に握手を返す。
しかし、クルスは違和感を覚えた。
「ストーン?」
「お姉様ー!!いらしていたのですね?」
すると、後ろから大きな声が聞こえた。
振り返ると、ヴィオレがいた。
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