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その日は、町を軽く散策し、BRCの会場を偵察した。
小さな舞台のようになっており、ここで行われるようだ。
早々に屋台を組み立てる店もあった。
だいたいの散策を終わらせ、宿に戻った。
夕食を食べ、報告の時間になった。
鞄の中に入れていた鍵を取り出す。
時間を確認し、2回叩く。
鍵がうっすらと光る。
「こちらクルス。応答を願う。」
しばらくして、音声が聞こえた。
「あー、あー、こちらウティ。無事みたいだなクルス。」
ウティの声を聞き、クルスは安心した。
「報告をする。しっかり描き止めろよ?」
「へぇへぇ。わかってますよ。」
クルスは今日の出来事を話す。
スタァファートの街に着いたこと。
無事に宿が見つかったこと。
善の国の騎士団が来る祭りが明日行われるということ。
「へぇ、祭り。いいじゃん。クルスも参加すれば?」
「馬鹿言うな。こっちは余り目立つ行動は控えるべきだろう。偵察に専念する。」
「まぁ、また面白い話があったら聞かせろよ。」
「ああ、また明日な。」
「おう、幸運を祈るぜ、親友。」
鍵の光が無くなる。
クルスは背伸びをし、鍵をしまう。
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